一日身につけていたカイロは体から離してしまうとあっという間に冷たく固くなって、
まるで生き物みたい、と少し愛しく思います。
さて、雪風吹く宮城から、木枯らし吹く南伊豆へ帰ってきました。
大変遅ればせながら、今年もよろしくお願いいたします。
宮城の実家では猫を二匹飼っておりまして、
猫大好きなのに猫アレルギーな私は帰省するたびに心身共に苦しいのですが、
今日はそんな薬にも毒にもならない、
飼い猫の話をしたいと思います。
一匹目はゴンちゃん。
本名 及川権左ェ門
※1の名が示す通り、非常に厳つい猫です。
何が厳ついって、まず首がありません。
震災直後に野良化していたところを激写
これでボスじゃなかったら詐欺じゃないかと思う位、もう見るからにボス猫です。組長です。
そして寝る時のイビキが凄い。
フゴガガガ、フガ、プヒー(←鼻息)という、人間顔負けのイビキをかきます。
誰もが思い浮かべる猫の可愛いらしさというのは、
彼が生きていく上ではどうやら不要なようです。
そんな彼にはどうやら刺客がいるようで、
猫専用出入り口から侵入してきた見知らぬ猫が、
イビキをかいて爆睡するゴンちゃんを
ドアの隙間からじっと睨んでいるの見たことが何度かあります。
実家の店を手伝ってもらっているパートさんの自宅(車で10分程度の距離)にある日突然押しかけ、
その家の飼い猫を押しのけてマタタビをねだるのは
お願いですからやめて頂きたい。(本当にすみません)
二匹目はがっちゃん。
本名 及川ガツコ
※2。
まだ小さかった頃。座布団の生地が昭和。
震災直後にゴンちゃんが行方不明になった時期に、貰われてきた猫です。
ゴンちゃんとは対照的に、めったに鳴かずとても静かで、
こたつの中でじっとしていることが多い猫です。
いつの間にかそっと近寄ってくる行動はとても可愛らしいのですが、
一言も鳴かず、体を擦り寄せもせず、ただ背後にいるだけなので、
私の中で黒子と呼んでいます。
あまりに静かすぎて、ガラス戸の外で開けてもらうのを無言でそっと待っていることも多く、
ぼんやりとしたシルエットが扉の向こうに見えると
心霊写真のようでちょっとびっくりします。
彼女は人のお風呂を覗くのがとても好きなようで、
人がお風呂に入ってる時にガラス戸の向こうで鳴きもせずじっと見守ってくれるのは、
少し怖いのでやめてほしいです。
帰る度にいつの間にか背後に来てるがっちゃんと、
誰がいても我関せずといった感じで私の事ガン無視なゴンちゃんの二匹が割と愛らしくて、
鼻がかゆくなるのはわかっていても実家に帰る楽しみのひとつなのです。
※1 弁明しますがこの名付けセンスは私ではありません。
※2 この名付けセンスも私ではありません。